ツール・ド・シロクマ

今朝の読売新聞のこの記事を読んで朝からウルウル。
「ツール・ド・シロクマ」とは埼玉県の越生町にある「パン工房シロクマ」の常連さんたちが企画し、今年で5回目になるレースだそうです。
ご主人の「シロクマ」さんは白血病と戦いまもなく10年、この見出しを見て(ランスつながり?)と最初は思ったのですが違いました。
ご主人の「シロクマ」さんはパン屋も順調に行っていた38歳の時に白血病で「5年後の生存率は50%」と診断され、41歳の時に骨髄移植を受けたそうです。
その後も体調の変動は激しくお店を休業する日も多かったそうですが、それから1年が過ぎた頃から自転車レース用のウエアを着た若者達が頻繁にお店を訪れるようになり不思議に思ったそうです。
その仕掛け人は橋川健選手。サイクルスポーツ紙に練習中に寄るお店として「メチャうま!シロクマを目標にペダルをこぐ」と紹介されたそうです。
ロードレースも橋川選手のことも全く知らなかったご主人「シロクマ」さんはビックリ。
ある日橋川さんに声を掛けたそうです。
「(パン)毎日で飽きませんか?」その問いに橋川選手は
「ここのパンは世界一ですから。ヨーロッパにもこれほど美味しいパンはありませんよ」と答えたそうです。
「世界一」その言葉が今でもご主人の心を支えているようです。
「病気になる前に戻れたら…」以前はそう考えてきたそうですが、今は「自転車で来るお客さんのために今日は昨日よりおいしく焼く」その思いだけで朝5時から奥さんと調理場に入るそうです。